石垣島で知る「沖縄三大名花」

こんにちは。石垣島在住の小石です。青い空をバックに色とりどりの花が咲く沖縄。鮮やかな花を見ていると、気分がちょっと落ち込んでいても元気が出てきます。
沖縄には三大名花と言われる花があるのですが、何か知っていますか? 沖縄県民でも3種類の花を全部答えられる人は少ないと言います。ハイビスカス、ブーゲンビレア、プルメリアなど有名どころの綺麗な花がいろいろ頭に浮かんできます。でも、どれも違うんです。

1 デイゴ

THE BOOMの「島唄」にも登場するの名前を聞いたことがある人も多いはず。でも、花を知っている人は意外に少ないのではないでしょうか。

昭和42年に沖縄県の県花に指定されました。マメ科ディゴ属で、3月から5月に開花します。15メートル以上の大木になる落葉樹で、学校や公園によく植えられています。石垣島でも多くの小学校に植えられているのですが、デイゴヒメバチの寄生によって被害を受けている木が多く、駆除剤によって治療中のものが多くあります。

乾燥させると亀裂が入りにくくなるので、琉球漆器の材料にも使われるそうです。
暑い太陽に木陰を作ってくれるディゴの木。夏の終わりには、落ちた実を集めて遊ぶ子どもたちにも出会えます。

2 サンダンカ

アカネ科サンタンカ属の常緑低木広葉樹です。石垣島では歩道と車道を分ける生垣としてたくさん植えられています。開花時期も長く、植えられている数も多いので、三大名花の中で一番見る機会が多いのではないでしょうか。
原産は中国南部からマレーシアで、中国の蘭州市の近くにある山丹という地方から「サンタンカ」と名づけられたと言われています。
沖縄では「サンダンカ」と濁音をつけて呼ばれています。その理由は、年間で3回開花することや、花が三段に折り重なって咲いているように見えるからとのこと。
写真の花は、本当は正式名称を「ベニテマリ」という花で、別名を「コバノサンタンカ」と言います。コバノサンタンカの原産はインドです。

コバノサンダンカ

サンタンカは花びらが丸いのですが、コバノサンタンカは花びらの先が尖っています。

サンタンカ

沖縄では、両方ともをサンダンカと呼んで親しんでいます。石垣島でよく見かけるのはコバノサンタンカになります。
石垣島の子どもたちは小さな花をビーズのように重ねて、ブレスレットや花輪にして遊びます。

3 オオゴチョウ

開花した姿が、大きな蝶のように見えることから名づけられました。
ジャケツイバラ科カエサルピニア属の常緑性小高木です。石垣島であまり見かけなかったのですが、ゆらてぃく市場の観葉植物売り場で発見しました。育てやすい植物だそうですが、樹皮に鋭い棘があるので、触る時はご注意ください。

オオゴチョウ

もっと立派に咲いているのを見たいと、石垣っ子に聞いてみると「健康福祉センターにあるさぁ」との情報をゲット。
こちらも見事な咲きっぷりです。

ホウオウボク

しかし残念ながら、これはオオゴチョウに似ているホウオウボク(鳳凰木)という別の樹木とのこと。でもこのホウオウボク、実は世界の三大名花の一つ。華やかなわけです。
二つともジャケツイバラ科で、開花の時期も同じなのですが、ホウオウボクの方が大木になります。

ホウオウボク

4 まとめ

石垣島に遊びに来たら、海で貝殻を集めて遊ぶように、お花でも遊んでみてはいかがでしょうか。いたるところに沖縄三大名花が咲いているので見つけてくださいね。

手前がコバノサンタンカ、奥がディゴ。2020年9月撮影。

石垣島・竹富町レコメンドカテゴリの最新記事