こんにちは。石垣島在住の小石です。うりずん豆を知っていますか? 「うりずん」とは沖縄の言葉で、梅雨の前にあたる新緑の季節のことです。この豆が美しい薄緑色で、まるで草木が一斉に芽吹くことを連想させることから、沖縄では「うりずん豆」と呼ばれています。正式名称は「四角豆」です。石垣島でも「シカクマーミ」と呼ぶ人も多いです。
1 うりずん豆ってどんな野菜なの?
マメ科シカクマメ属で、原産は熱帯アジアと言われています。断面の形が四角形であることから四角豆と名付けれました。
1980年代から沖縄では、夏野菜不足を補うために栽培が推奨されてきました。最近では少しずつですが沖縄県以外でも栽培されるようになってきています。旬は7月から11月で、9月10月が一番おいしいと言われています。
2 うりずん豆の栄養
ビタミンCや食物繊維のほかに、体内でビタミンAとなるカロテンが多く含まれています。
ビタミンAは、活性酸素を抑えるので心筋梗塞や動脈硬化のリスクを下げてくれます。それだけではなく、免疫力も高めてくれます。
ビタミンKも豊富に含まれています。ビタミンKは脂に溶けるビタミンで、タンパク質に取り込まれ血液で全身を回っていきます。骨を丈夫したり血を凝固させる働きがあります。
3 うりずん豆の育て方
種から育てるのなら、4月から6月に撒きましょう。苗からなら1ヶ月後の5月以降です。ツル性の草木なので、ネットや支柱で伸びさせたい方向にガイドしてください。スイトピーのような可愛い花が咲き、7月下旬ぐらいから収穫ができます。
花が咲き出したら肥料をあげてくださいね。雨が多く降る日が続いた後に収穫すると、スジが少なくて柔らかなうりずん豆になります。
4 うりずん豆の食べ方
あっさりとしたクセのない味です。調理法によってはコリコリした食感を出すこともできますし、柔らかく食べることもできます。
天ぷらにしても美味しいのですが、軽く茹でてから塩コショウで炒めるだけで、素材そのものの味を美味しくいただけます。
汁物などスープの具にピッタリです。
あまり長く熱を通すと、せっかくの新緑の色が濁ってしまいますのでご注意ください。
5 うりずん豆の魅力
豆のさやだけではなく、花、葉、地中のイモも食べられます。イモは収穫が終わった後に大きくなりますので、栽培する際は最後の最後までご活用ください。イモは皮を剥いて長めに茹でてくださいね。サクホクとした食感で、ちょっぴり甘さもあって美味しくいただけます。このイモを太らせるため、花を落として栽培する国もあるくらいです。大豆の10倍の栄養があるそうですよ。
6 まとめ
石垣島へ来たら、ぜひ暖かな太陽を浴びて育ったうりずん豆をご賞味ください。種から育てることもできるので、ご自宅でも楽しんでみてください。