石垣島で見られる長寿星:カノープス

石垣島で見られる長寿星:カノープス

こんにちは。石垣島在住の小石です。皆さんの夜空にはどんな星が輝いているのでしょうか。
都会では、人々の生活が発する光の夜景が宝石のように見えているのでしょうか。
ここ石垣島は、南部の市街地から離れると街灯もなくなっていき、暗い夜が訪れます。
私は初めて石垣島に来た時、関西では見ることのできない満点の星空にため息が出てしまいました。
子どもの卒乳のために石垣島を選んで旅行へ来たのですが、その星空の美しさ・壮大さと、おっぱいを欲しがり泣きじゃくる我が子の激しさ・小ささに、神秘を感じてしまいました。

 

 

今回は、冬の石垣島の満点の星空に輝く「カノープス」という星についてご紹介したいと思います。

1 一目見ると一日寿命が延びるといわれる星

りゅうこつ座α星がカノープスです。21つある1等星のうちの一つです。

シリウスが全天で一番明るい星なのですが、カノープスはそれについで二番目に明るい星になります。
光度はマイナス0.7等、距離はおよそ310光年です。

カノープス星というと、「長寿星」「南極老人星」と呼ばれ、見ると一日寿命が延びるという伝説があります。

中国では、かつての都であった長安や洛陽で、地上すえすれにこのカノープスが見えると、天下泰平であるとされていたそうです。また、この星を見ると長生きできると言い伝えられていました。

日本では、海がしけて多くの村人が死んでいくのを悲しんだお坊さん西春が、自らが星となって海の天気を知らせようと、生きたまま埋葬させたという話が残っています。その西春坊の星がカノープスです。カノープスが現れた日は、海がしける前触れなので、漁に出てはいけないという言い伝えが残っています。

南半球ではいつでも観測できる星ですが、日本では、東北地方より南でしか観測できないようです。
日本では低い高度までしか上ってこないため、赤道近くへ行くほど、高度が上がってきます。
東京ではおよそ2度、関西では2.5度、那覇で11.2度、石垣島で13度まで上がります。

一番下で輝いているのがカノープスです。

2 カノープス星の見つけ方

オリオン座、おおいぬ座の南に輝いています。

オリオン座の1等星であるペテルギウス、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキシオン、この3つの星で「冬の大三角形」ができます。ペテルギウスとプロキシオンを結んだ線の真ん中から、シリウスに向かって線を引き、そのまま南の下へと目線をおろしていくと、赤っぽく輝く星があります。それがカノープスです。

3 石垣島のどこでカノープス星を見られるの?

石垣島でカノープスがみられるのは、10月から3月までです。
1月ですと23時頃に南中します。次第に南中する時間が早まっていき、3月には20時前になります。4月になってしまうと、南中時刻が日の入りより早くなってしまうため、見えなくなります。

市街地では、町の明るさで見えないかと思います。
山にあるバンナ公園や石垣島天文台が有名な観測場所です。けれども、町を離れて北部の少し高台であったり、開けた場所であれば、どこでも見えます。
空港もそれほど明るい空港ではないので、北東部でも大丈夫です。

北東部の月夜の夜空。

 

曇り空で、iphon撮影でも、これだけの数の星が見れます。

 

街の宿泊先からドライブして夜空を楽しむのもありですし、せっかくなら自然の中の裏石垣(南部の市街地以外)に泊まってみてはいかがでしょうか。
裏石垣については、このブログのhttps://yaeyama.icokinawa.com/2020/08/23/post-618/で紹介しています。

 

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