こんにちは。石垣島在住の小石です。「赤毛うり」という可愛い名前をした野菜を知っていますか? こちらではモーウィと呼ばれています。モーは毛や野原を、ウィは瓜のことです。「赤毛うり」という名前ですが、毛は生えていません。表面の皮にはうっすら模様があり、ツルツルです。沖縄県で古くから栽培されている伝統野菜で、本州ではあまり見かけないようです。暑さにも強風にも強く、沖縄での栽培に適した野菜と言われています。
1 赤毛うりってどんな野菜なの?
ウリ科キュウリ属なのです。でもキュウリっぽくは見えません。どちらかというと冬瓜に近い大きさで、ずんぐりむっくりした形です。生で食べるよりは、煮物に合いそうな外見です。しかし、想像するより淡泊な味で、水分が多く、キュウリと同じように料理できます。原産はインドで、中国南部から伝来したと言われています。
沖縄での旬は、4月の初夏から9月の初秋にかけてです。私は7月に知り合いから家庭菜園でできた赤毛うりをもらいました。青臭くない爽やかな味が気に入ってしまい、それからはキュウリの代わりに購入しています。細いキュウリが1本100円で販売されているとき、その5倍の太さがある赤毛うりも同じ100円で並んでいます。もっと大きい赤毛ウリでも200~300円と安価です。ゆらてぃく市場というJAの市場で販売されていますが、スーパーなどに並ぶような野菜ではなく、商業ベースというより自家栽培で消費されている野菜です。
2 赤毛うりの栄養
90%以上が水分ですが、カリウムとビタミンCが含まれた野菜で、旬の夏に食するのにぴったりです。身体を冷やす効果があると言われており、利尿作用もあるため高血圧や動脈硬化の予防にも一役買います。
3 赤毛うりの食べ方
キュウリのように中央に種があります。全体がキュウリより大きいので種も大きいですが、気にならなければ取らずに食べられます。皮もキュウリよりは厚いですが、私はそのまま食べてしまいます。そのままスライスして生サラダにすると、シャキシャキしていて歯ごたえ良くおススメです。
育てている方におススメの調理法を聞くと、ツナ和えとのこと。沖縄県はツナの消費量が一番多いのですが、この赤毛うりもツナと和えると美味しいです。マヨネーズと塩コショウで味付けするだけで、沖縄の家庭料理です。
味がよく染みるので煮物にも合います。若採りの赤毛うりは生で、完熟させた赤毛うりは崩れにくく煮物がおススメと言われますが、クセのない野菜なのでお好みで調理してください。
4 まとめ
夏の石垣島は、さまざまな果実があり、なかなか野菜まで手が伸びないかもしれません。でも、定食などで赤茶色のキュウリが出たら、それが赤毛うりです。大きいので旅先から持ち帰るのには適していませんが、ぜひ長期滞在されることがあれば、朝のサラダや夜の一品に加えてみてください。淡泊な爽やかさとシャキシャキとした食感で食が進みます。