こんにちは。石垣島在住の小石です。「パッションフルーツ」を食べたことがありますか?
南国のフルーツの代表格ですよね。石垣島の露地でも多く栽培されています。
でも、どうして「パッション(情熱)」の果実なんだろうと思ったことはありませんか?
私も南国だから情熱なのかなと安易に考えていました。実はこの名前、「情熱」とは一切関係がなかったのです。
1 パッションフルーツってどんな果実なの?
パッションフルーツはトケイソウ科トケイソウ属で、常緑多年草のつる性の果実です。原産地はブラジルと言われています。
和名は果物時計草(クダモノトケイソウ)です。トケイソウのことを英語でPassion flower(パッションフラワー)と言います。
Passionの意味には、情熱、熱愛の他に「キリストの受難」があります。
16世紀にトケイソウの原産地である中南米に派遣された宣教師たちが、トケイソウの花の形を見て、十字架に張りつけられたキリストの受難の形であるとして、キリスト教の布教活動に利用したそうです。
そのことから、トケイソウをパッションフラワーと呼ぶようになりました。パッションフルーツは「情熱の果実」ではなく、「キリストの受難の果実」だったのです。
トケイソウの花ですが、派手でいかにも南国の花のイメージにピッタリですが、ちょっとグロテスクにも感じてしまいます。
トケイソウの花がこちらです。
こちらは果物時計草であるパッションフルーツの花です。
2 パッションフルーツの産地と旬
鹿児島県、沖縄県、東京の小笠原諸島などが主な産地になります。
暖かな地域では、6月から8月が収穫のピークになります。本州だと8月から9月です。
石垣島では、12月や1月でもハウス栽培されたパッションフルーツが市場に並んでいます。
近所さんのお庭では、ハウスでもないのに11月に実っていました。11月までの石垣島は温かい日が続いていたからかもしれません。
3 パッションフルーツの栄養
パッションフルーツには、βカロチンが豊富に含まれています。ビタミンAに変換されて生活習慣病の予防や、皮膚や粘膜の細胞を保護する働きがあります。
ビタミンB6、ビタミンCもたっぷり含んでいます。
他にも、血液の流れを良くするナイアシン、妊娠中に摂取するとよい葉酸も多く含んでいます。
4 パッションフルーツの食べ方
可食部が少ない果実なので、生の果実でお腹いっぱい食べるのは難しいです。
中には、写真のようにスカスカの外れのものもあります。
手にした時に重みを感じるものを選ぶようにしてください。
半分に切って、スプーンですくってそのまま食べます。種がありますが、気にせず飲み込むか、ボリボリ噛んでしまいましょう。
始めて食べる方は、種が気になり、スイカのように出したくなるかもしれませんが、慣れたら種の噛み応えも楽しくなります。
種の周りのゼリー状の果肉と、ポリポリとした種の絶妙なコラボが楽しめます。甘酸っぱさと、芳香が口に広がります。
酸味より甘味を味わいたい時は、室温で追熟させてください。表面がしわしわになってきて、甘味が増します。
5 まとめ
「情熱の果実」の意味ではないと知っても、南国のフルーツは食べる前からワクワクとした高揚感が高まりますよね。
甘酸っぱいフルーツが好きな方には、おススメの果実です。
沖縄には、オリオンビール㈱がパッションフルーツのチューハイもあります。爽やかで美味しいので、ぜひお試しください。