石垣島生活あるある ~台風編~

石垣島生活あるある ~台風編~

こんにちは。NAOです。今回は島生活の中で、避けて通れない「台風」の話題。移住当初に比べると自分自身の台風へのアンテナも敏感になり、対策も大分慣れてきました。どこかで熱帯低気圧が発生したとなれば気象衛星や天気図を見て、進路をまめにチェック。概ね7~9月が台風シーズンです。2022年は8月末まで全く台風の直撃がなく、海水温が上がり、珊瑚の白化現象が起きましたが、9月に入り2週連続の直撃。台風により海がかき混ぜられ、海水温が低下することは海の生態系維持に必要な自然現象ですが、農業・漁業・観光業への影響も心配です。台風が来る度、「あと少しそれて~」と祈る心持ちです。


↑玉取崎展望台からのサンゴ礁の眺め 白化現象も深刻です。

八重山に台風が直撃。観光客はどうしたらいい?

台風に慣れていない観光客の方は、どんな行動をとってよいかわからず、対応が遅れることがあります。八重山諸島の場合、台風が直撃するとなったら、離島に滞在している観光客は早めに島を出て石垣島に向かうことになります。安全面や食料の確保の心配もありますので、(石垣島以外の)離島で受け入れてくれる宿泊施設もほぼないでしょう。日程を早めて帰ろうと空港で並んだけどキャンセルが出ず、再びバスで30分ほどかかる中心街に戻り、台風が過ぎるまで石垣島に延泊…というケースもあります。ギリギリに宿の問い合わせをして、満室で慌てないよう、部屋はあらかじめキープしておけたら安心です。そもそもの旅の計画の時点で、八重山旅ビギナーの方は、最終日は石垣島泊にしておくと無難です。

ユーグレナ石垣港離島ターミナル。雨の日も風の日も、離島に行き来する人の安全を見守る具志堅用高さんのモニュメント。船もロープでつないで台風対策。

事前の台風対策あれこれ

私自身、今は慣れたといっても停電や窓ガラスが割れた経験もあり、その時はやはり不安な夜を過ごしました。備えるにこしたことはありません。確認の意味で改めて基本的なことを。

●家の設備の確認 
雨漏りや修繕すべき箇所がないか、自分でどうにもならない時もあるので、普段からチェックしておく。

●生活用品、食料、お菓子等の買い出し

食料は簡単においしく食べられるのが一番。台風メシの定番は八重山そばや粉もののヒラヤーチー、カレー、タコライス…等。台風前後は貨物船が入港できず、スーパー、コンビニの品数は激減し商品棚がガラガラになることも。パンはすぐに売り切れます。


買い出しのタイミング逃すと「欲しいものが何も…ない💦」ということになります。「米と粉があればまぁ、何とかなるか」って心境になります(笑)

●飛散物注意! 防風対策

運が悪ければ小石一つとんできても窓ガラスが割れます。緑の防風ネットは各家庭での所持率高いです。私の現在の住居は幸い立地的に防風ネットは必要ないです。余談ですが、ネットが飛ばされないよう、良かれと思って重石をくくりつけていた友人。風が強すぎて、重石ごと吹き飛んで窓ガラスにあたり、逆に激しく割れちゃったそうです😢風はあらゆる角度から吹き、色んなモノが飛んできます。


↑ちなみに、八重山郵便局の赤ポスト、2022年2月から「ゴールド」になってます。

●窓対策ボロ布、新聞紙が活躍)
窓から雨が吹き込むことはよくあります。窓のサンにぼろ布をつめ、細い隙間には堅めにしっかり折った新聞や雑誌の切れ端をつめます。とにかく隙間を埋めればいいです。ボロボロのタオルやいらなくなったTシャツは捨てずに台風用に保管。必要に応じて窓ガラスに養生テープを貼ったり、段ボールやベニヤ板も何かと役立つでしょう。直前になると台風対策グッズも品薄になるので、普段から必要なものをストック。
ところで、島では雨戸のある家、あまり見かけません。湿気が強いし、戸袋に埃がたまりそうだし、アリも来そうだし、停電の時に暗くて暑くて困るし、台風で雨戸が破損したりすべりが悪くなったりメンテ大変そう…ってことで需要が少ないのかなぁと思います。台風の時だけ昔ながらの木の雨戸をたてつけてる家はあります。

●車対策

ガソリンを満タンにし、車を少しでも安全な場所に駐車。壁際とか、風の影響の少ない所に寄せます。観光客の方で台風時に石垣島滞在する場合、レンタカーは返却しておく方が無難です。万が一破損したとき面倒ですので。


↑数年前の写真。壁が崩れて車にあたったようです。

●外に出してあるものを家に入れる
植木、靴類、ごみ箱など家の中に避難。洗濯機が外付けの場合は水をため、フタも飛ばされないよう固定する。

断水対策
生活用水として浴槽に水をためておく。浴槽のない家が多いので、洗濯機やバケツも利用。飲料用水はペットポドルに。

●停電対策
懐中電灯。スマホの充電。冷蔵庫の開閉は最低限に。あらかじめ凍らせた保冷剤を入れていても良い。クーラー使えないと暑いので、電池のミニ扇風機、うちわも便利です。

●ラジオ、テレビなど情報源を確保 

様々な場合を想定し、情報手段は複数用意しておきます。テレビやSNS、それと島民が台風の時によく聞いてるのが地元のFM局(76.1MHz)、FMいしがきサンサンラジオ。台風の概況やお店の営業時間など随時発信。サンサンラジオは、インターネットでも視聴できるので助かります。

台風時の楽しみ♪

準備が整ったらあとは過ぎていくのを待つのみ。台風の時は子供のゲームの制限時間を延長してあげたり、テレビ、漫画、何かを創作、食べる、寝る…楽しみ方も色々。私はAmazonPrimeで韓流ドラマを見まくります。ホテルでもお客様が台風時に退屈しないよう、館内でのアクティビティを企画するところもあるようです。
↑私が民宿をしていたときは、ロビーでの三線体験や沖縄をテーマにしたDVD上映が好評でした♪

片づける早さ!


台風が過ぎ去り、爪痕はあちこちに。↑こちらは数年前の写真。移住したばかりの頃驚いたのは、島の人の片付けの早いこと早いこと。潮風なので、家の壁、窓、ベランダ、車…べたべたです。少しでも早く水で洗い流したい。ホースで壁を洗う人、落ち葉を掃く人、ガソリンスタンドの洗車場には列ができます。暴風警報解除の時刻により運命が分かれたりします。正午前に解除になると、学校や職場は午後から通常通り…というところが多いです。2022年9月台風12号は石垣島での解除時刻がお昼直前の11時51分だったため「あと数分で休校だったのにぃ~」と泣く泣く準備をする子供たちの姿がありました(笑)ただ、停電地域があったので、警報解除を知らなかった人もいるかもしれません。

ショックだった2021年、アコウ木の倒木


2021年7月の台風6号で、とぅばらーま大会の記事でもご紹介した、石垣市指定文化財の樹木「仲道の三番アコウが倒木しました。とぅばらーま発祥の地、島を象徴する憩いの場でもあり、大変ショックな出来事に涙を流す人もいました。↑青々と茂っていましたが…


↑2021年9月、台風から約2か月後の姿 棒に支えられ、痛々しいです。


↑さらに1年たった2022年7月、幹の隙間から若葉が茂っていましたが、右側、9月の台風後大分落ちました🍃年月かけてまた大木になっていくことを願います。

さいごに


暴風にあおられ、倒れても倒れても天に向かって立ち上がり成長するサトウキビ。島にはどんな苦難にもあきらめず立ち上がるエネルギーがあり、それを表現したくて、2015年3月、大川公民館で開催された「結うた大会」に出場し、優秀賞をいただきました。「〇〇とかけて△△ととく、その心は…どちらも◇◇でしょう」みたいな、なぞかけスタイルの歌詞です。後日BEGINの25周年記念コンサート(会場:石垣市中央運動公園 屋内練習場特設ステージ)で歌わせていただき、すごく緊張しましたがいい記念になりました。


↑大川公民館「結うた大会」の様子

🎵具志堅用高さんと
オジーの育てたサトウキビは結(ユイ)
ヤレホンニ 倒れても立ち上がる

by NAO

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