石垣島のお盆って?~前編~

石垣島のお盆って?~前編~

こんにちは!ラッシーです。

沖縄はもうすぐお盆ですね。
え?と思われるかたもいるかと思いますが、沖縄のお盆は旧暦で行われますので毎年日程が違います。(内地のお盆は8月13.14.15日と固定されていますが、そうではないという意味です)
ちなみに今年2020年は8月31日,9月1,2日の3日間です。
日本全国にお盆の風習がありますが、今回は私がこちらに嫁いで驚いた沖縄のお盆についておおまかな流れに沿って前編・後編にわけて紹介してみたいと思います。
(※各家庭でいろいろなこだわりがあると思いますが、今回はあくまで私から見た観点です。ご了承ください。)

お盆の準備は1週間前から

お盆の準備は1週間前(旧暦の7月7日)から始まります。この日はお墓に行って掃除をしご先祖様に「もうすぐお盆ですのでまたお迎えに来ます」とご挨拶をする日です。自宅のお仏壇にもお花やお茶菓子などのお供えをします。それから6日後のお盆の前日か、または初日の午前中には再び家長がお墓へ赴きご先祖様の霊を家まで案内します。

お盆の買い物

お盆が近くなると県外にいる親族からたくさんのお供えもの(これがお中元の意味も兼ねます)が届き始め、スーパーにもさとうきびやらウチカビというあの世のお金などが並び、お盆の買い物客で大変混雑します。

さとうきびは上の写真のように棒状のものが売られていて、何に使うかというとお仏壇の左右に飾ります。これはご先祖様がお盆が終わってあの世に帰って行く時に杖がわりに使ってください、という意味で供えるそうです。(ウチカビについては後編で)

ウンケー、ナカビ―、ウークイの三日間は大忙し

前日までに仏壇をきれいに整えたらお盆の初日、「ウンケー(お迎え)」を迎えます。
初日とナカビー(中日)で多い時には十数軒の親族への挨拶を家族で回ります。
これが結構大変で、それぞれの家庭へご仏前の金封かお供え物を準備し、
お線香をあげてお参りし、少し座って談笑。
ふだんは会う機会が少ない親戚の方たちとこの時ばかりは近況報告しあい、
つぎつぎと飲み物やおつまみが出てきてなかなか立てなくなることも。
しかしまた次の家にも行かなければならないので、それでは失礼しますと立ってまた次の家へ、
という風に時間との戦いになってきます。
沖縄の人たちには当たり前のこの風習も、内地出身の私からすると最初は訳が分からず、あまり知らない親族の家へ何軒も連れ回されへとへとになっていました。

夕方には本家へ親兄弟が集まってウンケーのお参りをします。
ここからが本番です。家族の人数分の線香をお仏壇にあげ、
家長が代表してご先祖様に挨拶します。
私が驚いたのはほんとうに声に出して言うことです。
一般的にこころの中で言うのが普通だと思っていましたが、
目の前にほんとうにご先祖様が座っている様に話しかけるといった風です。
これはお墓参りのときもそうしているので沖縄では普通のことなのかもしれません。

ウンケーじゅーしぃという言葉がありますが、迎えの日はじゅーしぃ(沖縄風炊き込みごはん)を作る習わしがあります。ほかにも三枚肉の煮つけや天ぷら、中身汁(なかみじる:豚の臓物を煮込んだすまし汁)を作り、刺身やオードブルなども用意されます。
これもまずはお仏前と火ぬ神(ヒヌカン:台所にいる神様)にお供えして、
お参りのあとは家族みんなでいただきます。

後編へつづく。

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